2020年12月19日土曜日

本物の医師

 本物の医師とは

みんなさんお元気ですか?土曜日の午前中にスケジュールがあいたので、田中住美先生の御施設にお伺いしました。

田中先生は、以前にも紹介させていただいた通りですが、網膜硝子体分野のスペシャリストです。本日も、世界で田中先生しか行っていない手術についてご指導を受けました。医療で鳥肌が立ったのは初めてです。
権力、財力を武器に思い通りに世を動かす先生もいれば、田中先生のように真摯に患者と向き合い、正しい知識と技術で向き合う正統派の医師もいます。もちろん、田中先生は大学教授を三度も歴任しておられる強者ですが。
土曜日、日曜日も網膜剥離手術を引き受けておられ、写真も土曜日手術後のものです。真っ当な眼科医師からの紹介のみ受けていられるようで、基本的には、一般の患者さんからは直接は受けておられないようです。集患のための書籍やテレビで間違った医療情報が発信され、それに洗脳された状態で来院された方に、正しい情報をもう一度理解していただくには多大な労力が必要です。我々には、限られた時間しかありません。その中でできるだけ多くの方を助けられるよう、医師それぞれが工夫するしかないのです。
10年ほど前、尊敬している網膜硝子体手術の大学教授に『中原先生は患者さんを決してミスリードしてはいけないよ!先生は腕がいいから患者さんを良くすることもできれば、その力で間違った方向に進めてしまうこともできるから』と言われたことがあります。患者さんのために行う医療なのか、自分のために行うものなのか、意味が全く違います。間違った情報も多く発信されている現状です。患者さん自身で判断する必要があること、怪しいと思ったら必ずセカンドオピニオンを聞いてほしいと願います。日本眼科学会、また、網膜であれば網膜硝子体学会も正しい情報を発信しています。田中先生もホームページの網膜剥離の項を執筆されています。
世の中に正しい知識を発信し、間違った情報から不必要な手術や理不尽な手術を受けてしまう不幸な患者さんを少しでも減らしたい。このような信念を、改めて再確認した有意義な一日でした。
今日はここまで。

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